第一探偵事務所 仙台本部

探偵・興信所

慰謝料の意味とは?

約9分
慰謝料の意味とは?

慰謝を辞書で調べると「すまないと思って慰めること」という意味のことが書かれています。

相手の責任によって離婚した場合、これによって精神的に苦痛を受けたことに対して損害の賠償を求め、支払を受けるものが慰謝料です。

慰謝料の決まり方と相場とは?

婚姻費用養育費とは異なり、慰謝料には算定表のようなものはないため、様々な要素を総合的に判断して決めていきます。

具体的には、婚姻期間、離婚の原因、収入、未成年の子の有無などが考慮に入れられます。

夫婦間の話し合い、もしくは調停でもまとまらない場合は、訴訟を起こすことになります。

訴訟になった場合の慰謝料も様々な要因を判断して決めますが、相場は100万円から300万円ほどです。

破綻要因の特定

裁判所の判断にあたっては、まず「破綻原因」を特定します。不貞行為(浮気)や暴力、性交渉がないこと、生活費の不払いなど、破綻が何によって引き起こされたかをまず調べます。

例えば、不貞行為の場合、配偶者以外との肉体関係がいつからいつまで、どのように続けられたのかを特定する必要があります。ただし、こうした関係は外にはなかなか分かりにくいのが実態であり、写真音声データホテルの領収書クレジットカードの明細書などの証拠が役に立ちます。


暴力行為については、暴力が一時的なもので、その時に病院に行っていれば特定が容易です。

ただ、暴力が継続的に行われている場合、その恐怖から病院に通っていないケースもあります。その場合、なぜ行くことができなかったか、暴力行為があったかどうかを調べることになります。

因果関係の特定

次に、「因果関係」を特定します。不貞行為や暴力行為があってから円満だった夫婦関係がいかに破綻して行ったかその経緯を立証します。

突然離婚を切り出されるケースもあれば、性生活が拒否されるようになった、外泊が増え家に帰らなくなったといった例がこれにあたります。

結婚が破綻した経緯についてもどの時点で破綻したかを判断することは難しいため、身体的な苦痛については本人が書いた日記などにより立証することもあります。
これによって破綻原因を作った行為がいかに夫婦関係を破綻させたのかその経緯を明らかにします。

さらに、その行為によって受けた苦痛がどのようなものか、「損害」を明らかにしていきます。ここでは、どれほどの精神的・身体的苦痛を受けたのかを示します。

不貞行為の場合、自殺未遂、うつが発症したことなどもそれにあたりますし、暴力行為の場合は体についた傷がそれを物語ります。そのような場合、診断書を取ることによって立証することもできます。

どれだけ酷いことをされていても、裁判では証拠が無ければその事実があったと認定することができません。つまり、慰謝料が取れなくなる可能性が高くなるわけです。ですから証拠集めはとても大切なのです。

以上のことに加え、結婚していた期間の長さ、結婚生活の内容、当事者の年齢や収入、資産、子供の数、財産分与や養育費の支払など離婚後の生活などを総合的に考えて慰謝料は決められます。

その他、「性格の不一致」を理由に慰謝料が発生する事例では、それが原因で婚姻関係が破綻したという重大な事由が認められた場合のみ、慰謝料が認められることもありますが、仮に認められたとしても、不貞行為や暴力行為の場合よりも、慰謝料の金額はかなり低額になります。

なぜなら、性格の不一致は夫婦のどちらかの責任ということを証拠により立証することが難しいからです。

浮気の慰謝料は不倫相手に請求できる?

夫(妻)が浮気をした場合、妻(夫)は不貞行為をした夫(妻)とその不倫相手に対しても、精神的苦痛の慰謝料として、損害賠償を請求することができます。

ただし、夫婦関係がすでに破綻している状態で、別居後に配偶者が異性と性的関係を持った場合は慰謝料の請求はできません。同居中でも既に家庭内別居の状態の場合も同様で、破綻後の関係とされ、認められない場合もあります。

また、不貞行為をした配偶者が、結婚していることを隠していた場合や性的関係を強要した場合などでは、不倫相手に対しての慰謝料の請求は難しくなります。

夫(妻)と不倫相手の両方に対して慰謝料を請求する場合、例えば、その一方から相応の慰謝料がすでに支払われたような場合には、もう一方に対する慰謝料請求は認められなくなる可能性が高いです。つまり、二重取りはできないので注意が必要です。


そのため、もし、慰謝料は不倫相手に請求し、夫(妻)からは財産分与だけもらいたいと考えている場合には、夫(妻)と財産分与の合意をする時には、それが財産分与として支払われたものであることを明確にしておくことが必要です。

このあたりをあいまいにして「一切の解決金」というような名目で支払を受けてしまうと、支払を受けた金額の中に、慰謝料が一部含まれているのではないかと疑われてしまうからです。このあたりの文言で気になるところがありましたら、弁護士に相談されることをお勧めします。

不倫相手には離婚慰謝料の賠償義務はない?


ここで、重要判例である最高裁平成31(2019)年2月19日判決(以下、「本判決」)をご紹介します。

判決までの事実経過

1994年
結婚
2008年12月頃
妻が勤務先で不貞相手と知り合い、2009年6月以降不貞行為に及ぶ

不法行為の存在

2010年5月頃
夫が妻の不貞行為及び不貞相手を知る

不貞行為を理由とする消滅時効期間の開始

2014年4月
夫婦は別居に至る
2014年11月頃
夫が離婚調停を申し立てる
2015年2月
離婚成立
2015年11月
元夫が第三者(元妻の不貞相手)に対して、慰謝料を求めて訴え提起

不貞行為を知ってから3年以上経過。ただし、離婚成立からはわずか9カ月経過。

最高裁の判断

元夫の訴えに対して、第一審では200万円の慰謝料が認められ、高等裁判所(以下、「高裁」)も一審の結論を支持しました。しかし、最高裁判所(以下、「最高裁」)は一審、高裁とは異なる判断を示しました。

本件の争点とは?


本判決はニュースなどでも話題になっていたので、ご存知の方も多いかと思います。
本件では次の二つが争点となりました。

  1. 1不貞行為(不法行為)を理由とする損害賠償請求権(慰謝料請求権)の消滅時効は、民法上「損害および加害者を知ったとき」(民法724条)から3年とされているところ、原告が妻の不貞行為の事実があったことを知ったのは2010年5月であり、時効により請求権が消滅しているのではないか。
  2. 不貞行為を理由とする慰謝料請求権が時効により消滅しているのであれば、(不貞行為自体ではなく)離婚に至ったことを理由として、第三者(不貞相手)に慰謝料を請求できるのか。

慰謝料には2種類が存在?

実は、慰謝料には二種類の慰謝料が存在します。

一つ目は「離婚慰謝料」というもので離婚したこと自体の慰謝料となります。二つ目は「不貞慰謝料」というもので、これは不貞行為という個々の有責行為を根拠とする慰謝料になります。

①離婚慰謝料

離婚したこと自体の慰謝料

②不貞慰謝料

不貞行為という個々の有責行為を根拠慰謝料



これまで両者の区別は曖昧でしたが、本判決においては、この二つの慰謝料請求権は別の請求権であることが明示されました。
本件では、不貞慰謝料は時効により消滅していました(元夫が不貞行為と不貞相手を知ったのが2010年5月なので2013年5月に消滅)。そのため、原告(元夫)側は離婚慰謝料としての請求であるとの主張を行いました。

離婚慰謝料の消滅時効の起算点は離婚成立時(2015年2月)であり、訴訟を起こしたのが2015年11月であるため、消滅時効の問題はクリアできますが、配偶者ではない第三者に離婚慰謝料を請求できるかという問題が残ります。

これに対して、最高裁は「配偶者ではない第三者である不定相手は、特段の事情がないかぎりは離婚慰謝料の賠償義務を負わない」と判断しました。

不倫相手からは不貞慰謝料のみ認められる


少し詳しく見ていきます。

最高裁は、「夫婦が離婚するに至るまでの経緯は当該夫婦の諸事情に応じて一応ではないが、協議上の離婚と裁判上の離婚のいずれであっても、離婚による婚姻の解消は、本来、当該夫婦の間で決められるべき事柄である。したがって、夫婦の一方と不貞行為に及んだ第三者は、これにより当該夫婦の婚姻関係が破綻して離婚するに至ったとしても、当該夫婦の他方に対し、不貞行為を理由とする不法行為責任を負うべき場合があることはともかくとして、ただちに、当該夫婦を離婚させたことを理由とする不法行為責任を負うことはないと解される」と述べます。

これは、「離婚するか否かは基本的に夫婦ふたりの問題であり、離婚慰謝料については第三者である不貞相手がただちに責任を負うわけではない」と示しています。

ただし、これはあくまで離婚慰謝料の話です。したがって、不貞行為を理由とする不貞慰謝料に関しては当然、不貞相手も責任を負います。一部報道などでは「最高裁 不貞相手に対する慰謝料の請求を否定」というように、不貞相手に対する慰謝料請求の一切が認められないという誤解を招くような表現がありましたが、そちらは間違いです。

そして、「第三者がそのことを理由とする不法行為責任を負うのは、当該第三者が、単に夫婦の一方との間で不貞行為に及ぶにとどまらず、当該夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情があるときに限られるというべきである」として、本件においては特段の事情は認められないため、慰謝料の請求は認められないと判断しました。

どのような場合が「不当な干渉」に当たると言えるのかは、今後の裁判例などの集積により具体化されていくと考えられます。

本判決において、不貞相手は原則として離婚慰謝料の賠償義務は負わないことが明示されたので、不貞相手に対しては、主に不貞慰謝料を請求することになります。

裁判には証拠が必要

繰り返しになりますが、裁判では必ず証拠が必要となります。どれだけ酷いことをされていても、裁判では証拠が無ければその事実があったと認定することができません。つまり、慰謝料が取れなくなる可能性が高くなるわけです。

当探偵事務所では、ご相談様が不倫相手に「不貞慰謝料」の請求をお考えでしたら、裁判でも認められる証拠を撮影しお渡ししています。探偵ができる浮気調査は事実確認のみではありません。

配偶者やパートナーの浮気や異性問題でお困りでしたら、浮気問題解決のプロである私たちまでお気軽にご相談ください。

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